ラジオ体操の歌

夏休みのラジオ体操が大好きだった。

6時台の朝の空気は新鮮で清々しく、カードを首からかけて、マンションの公園に向かう道、何故か誇らしげな気分だった。いつもより胸を張り、堂々と歩く。

暑くなる兆しはあっても、太陽が真上に来ない間はそれほど暑くない。昔は真夏でも朝晩は少し涼しかった。

毎回始まりのラジオ体操の歌をきちんと大きな声で歌う。

今でもしっかり歌える。

私が知っている歌の中で一番爽やかな歌だ。

新しい朝がきた
希望の朝だ
喜びに胸を開け
青空仰げ
ラジオの声に
健やかな胸を
その薫る風に開けよ
それいちにさん

最後、並んでカードにスタンプを押してもらう。帰り道もやはり誇らしげな表情。
無遅刻無欠席。
大好きだったラジオ体操。

あの時のように爽やかで明るく清々しい朝が、この先私に再び訪れるのだろうか。

晴れやかな気持ちになりたい。

昔の爽やかな夏の朝の空気みたいに、素直にシンプルで曇りのないすっきりした気持ち。

小鳥のおしゃべりが聞こえて、お腹の中まで綺麗な空気を吸い込んで、それから美味しい朝ごはん。  

単純な幸せ。ぽっかりと日向に落ちてるみたいな幸せ。ほしいな。

すっきり爽やかな自分。どこに行っちゃったんだろうな。

ラジオ体操の歌、ふと思い出して口ずさんだら涙が溢れた。あまりに今の自分と正反対で。

人生、楽しくしたい。一度きりの人生、できるだけ楽しく生きたい。

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