あと49回のSYJ

「50回のうちの1回分を完全に使い切った、あと49回しかできない」と朝のお散歩の時にJが言った

魂の2%が消滅したという意味だと言う

昨晩のSYJについての振り返り

数え切れないDKで
私の胃の中はJの唾液で満たされた

Jは私の液をおいしいと言いながら
直接飲んだり手につけて舐めたり
たぶん今までで一番たくさん飲んでいた

二人とも汗だくになり、その汗も舐め合った

自分でもびっくりするぐらいの液体が身体から溢れ出しシーツがコップの水をこぼしたみたいに濡れていた

命を削るSYJ

身体の中も外も関係なく二人のありとあらゆるものが混ざり合う

身体の一部の快感だけでなく
全身の細胞と魂の奥深くが
幸せに包まれる

至上最高のひととき

私は最後の方、黙っていたらしい
自分でも何となく気づいていたけれど
む。。。と黙ってる自分
何というか、確かにもうそれは「小さな死」である

♠️

フランスの哲学者ジョルジュバタイユは、生殖を目的としない性行為(エロティシズム)を「小さな死」と表現したらしい
セックスによって人間は自他の境界線を忘却し、気を失うような性的絶頂を通して、疑似的な死の体験(死のシミュレーション)ができるのだという
「小さな死」によって楽になりたい・救われたいという願望は、多かれ少なかれ、誰の心にも隠れているはずだと著者は指摘する…

♠️

Jと私の境目はなくなり、完全に一体化した

二つの身体の動きは完璧にシンクロし、この世のものとは思えぬ一体感を生み出した

それは摩訶不思議な体験
二人同時に同じ感覚に陥ることができる
絶頂の瞬間はまるで真っ白な光の中、宙に浮いてるみたいな感じ

二人の凸凹が1ミリの狂いもなく完璧に組み合わさって、信じられないほど隙間なく張り付き合っているから、お互いのドクドクをしっかり感じることができる

こんなにもぴったりな二人が出会えたことは、本当に奇跡だと思う

命を燃やしつくしたために、小さな二人の死(のようなもの)がそこにあった
死と隣り合わせのような時間に、完全に心と身体を委ねたのだ

小さな死は、日々の計り知れない苦しみを癒す救いの一つなのかもしれない

二人一緒に一度小さく死に、吸い込まれるように眠り、その後再生する
死のシミュレーションの後の、生き返りのシミュレーション

身体的疲れとは反比例して、心のエネルギーは確実に充填される

25年前からJを知っているはずなのに、今までにない新しいことが次々と起きる
回数を重ねるたびにどんどん深まり、底なし沼に二人で引き込まれるような経験は、誰の人生にでもあることではないだろうと思う

私たちはお互いの
すべてを受け入れ合うことができる
心も身体も

「ありのままの自分を受け入れて欲しい」という承認欲求を満たしたいという願望が誰しもに隠れていると、ジョルジュバタイユは言う

私たちのお互いの承認欲求はSYJによって完全に満たされる、と私は思う

世の中の全員から「あなたは素晴らしい」と認められなくたっていい

Jだけでいい

会社で「あなた大したことないね」と言われても、友達から「あなた最低ね」と言われても、

Jだけが私を受け入れてくれればいい

SYJの時に

「今、生きているんだ」
「このことこそが生きている意味だ」

と強く思うのは、愛する人が自分を受け入れ認めてくれているという事実を噛み締められるからかな

○ ○ ○

この日の最後、丸の内の静かなソファで将来について少しJに聞いた

少しだけ、自分の立ち位置とこれからどうやって生きていけばいいのかが、わかった気がした

話さないとわからないんだって
やっぱり思う

ここ最近、Jがどういう風に将来を考えているのかわからなくなっていた

良くないことばかりが重なって
自信が全く持てなくなり
私の不安はピークに達し不安定になり
希望を勝手に見失いかけていたのだ

聞けてよかった
思い切って話を切り出して良かった

Jが、階段の踊り場で

R、一人じゃないから、絶対に
いつも二人だから、安心して

と手を強く握ってゆっくりはっきり言ってくれた

そしてその夜、

私は、何故Jが周りの人に一切私たちの話をしないのか、について聞いた
私という人間は、Jにとって隠し通したい恥じるべき存在なのか、と

周りの人が知るかどうかは後から付いてくることだから、今から言う必要はない

Rと一緒になるということは、
誰かの許可を得てすることじゃない

説得は大変だしそもそも理解されない

話して反対されたところで、説得するつもりもない

自分のしたいことをやる

知り合いからは、祝福されない人生を選んだ
俺はそれでいいと思っている

とJが言った

本気でそう思うのかと聞いたら
本気だよ
と言った

聞きたいことは、怖くても
勇気を出して確かめなければいけないんだなって思った

Jも私に確かめたいことがもしあったら
聞いてほしい
Jは私に将来についてほとんど何も聞かないから

心と身体と将来について
深まった素敵な週末だった

Jありがとう

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