私
本当はほとんど泣かない
泣き虫じゃない
映画で感動した時
誰かが亡くなった時
普段はそれぐらい
だけどJのことでは
数え切れないほど
泣いてきた
ばかみたいに
うれしい時
感動した時
苦しい時
悲しい時
悔しい時
何年分の涙がすでに流れただろうか
昨日も涙が止まらなかった
Jは私をすぐ泣く泣き虫と
思ってると思う
そしていつも涙の理由はわからない
昨日の理由
久し振りに会えてうれしかった
姿を見ること触ることができて
うれしかった
Jをこの手で抱きしめられる事実に
感動していた
Jが丁寧に抱きしめてくれることが
うれしかった
私の書いた
たくさんの文章の内容について
何も言葉がなく悲しかった
私は
いろんなことを問いかけていたし
いろんな考えを発表していたし
苦しみを訴えて
助けを求めていたから
反応のないJが理解できなくて
苦しかった
1週間以上の夏休み
すべて家で過ごすことを
思うだけで苦しくてたまらなかった
何も話そうとしないJが
わからなくて
不安でいっぱいだった
三連休が恐ろしく苦しくて
もう限界のところまできてる
そう伝えたのに
それはまるでなかったことみたいだった
病気だからこんな風に
私に対してひどいのかも
そう思って
考え抜いた結果を言っても
無視されて悲しかった
抱きしめてくれて
愛してると言ってくれた
そのことは嬉しかった
だけど
「愛してる」の後に
「けれど俺は何もできないんだ」
って続いているように思えて
悲しかった
「死ぬほど好き」の後に
「けれど俺は家族が大切で
Rを一番に考えられないんだ」
って続いているように思えて
悲しかった
全身の力が入らず
力尽きて紙クズみたいな感じだった
カサカサで空虚で
でも身体は怠くて重かった
昨晩は
何か食べる気もなく
歯を磨き顔を洗うだけで
精一杯で
他は何もできなかった
よほどボケていたからか
洗面所の鏡の扉を開けて物を取り
閉める時
自分のこめかみに
思い切り鏡の縁が当たって
相当痛かった
何とかパジャマに着替えて
そのまま幽霊みたいに力尽きて寝た
今朝起きたら
目が出目金並みに
腫れ上がっていた
悲しい理由で泣きたくない
もうそろそろ
できるだけ
Jが33年分のプレゼントを私にあげたから
もうあげたくないって思うみたいに
もう50年分くらいの悲しみの涙を
Jのために流したらから私
もう
幸せの涙しか流したくないよ
J
私のために
変わってほしい
今のままでは
私は潰れる
私のこと
どうでもいいなら
そのままでいいけれど
行ないが運命を生む
そう思うよ