働かなきゃならない人たちの同盟

この4月から、グループ会社から異動してきた尚子さんと昼休みの少しの時間二人になり、お話できた。

尚子さんは見るからに育ちが良さそうで品がありとても美人な方で、同性でありながらもちょっとテンションがあがった。

たまたま一度お手洗いで一緒になり、ほんの少しだけ言葉を交わしただけだったので、長く話せたのは初めてだった。

左手の薬指に指輪はなく、中指におしゃれな指輪が見えて、結婚はしていないのかなと思っていた。

高校3年生の娘さんと大学生の息子さんと3人で暮らしているとのこと。隣にお母様とお姉さん家族が住んでいる。お父様はすでに他界されている。

何も(財産や援助は)いらない、お願いだから離婚して下さいと自分が言ったため、元旦那からの援助は一切なく二人の子供を自力で育ててきたとのこと。お母様たちがそばにいてくれて良かったと言う。

私は無職の時代は約7年。尚子さんはもっと長くて16年。まさか、朝から晩まで自分がこんなに働くことになるなんて思いませんでしたよねー。人生何があるかわからないですね。でも人生一度きりだから、楽しまないとですね!と素敵な笑顔で言う。

4人兄弟の末っ子。お母様は84歳。世田谷区に住んでいる。お子さん二人はお母さん思いでとても優しいらしい。

この先、結婚したいかしたくないかと聞かれたら、どちらでもいいかな、と言っていた。結婚しなくても、パートナーがいてくれたら、子供たちも安心すると思いますけど。とか。

私は迷わず「結婚したいです」って言った。自分のことも掻い摘んで話した。詳しい事情は話していないけれど、なんとなく、同じような理由で働かなきゃならない人たち同盟みたいなのが結ばれた気がした。

そう、働かなきゃいけないんだ。のんびり気ままに家事をして、素敵なインテリアとか今日の夜ご飯とか考えながら、優雅なティータイムしてる場合じゃないのだ。

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